法人化（法人成り）するメリット・デメリット / 大神田税理士事務所

個人事業主としてやっていた事業が大きくなっていくと、法人成り（法人化）を考え始めることがあるかと思います。
法人化すると何がどのように変わるのか、そのメリットについてみていきます。

メリットは大きく3つあります。
1つが個人事業主の重圧から解放されることです。
個人事業主は経営が悪化した時の借金や滞納した税金などの負債を全て背負わなければなりませんが、法人化して株式会社にしたとすると出資金・保有株式の範囲内での責任になります。

2つ目として信用力が向上することです。
例えば個人事業主として金融機関に融資を受けるよりも法人の方が融資を受けやすい傾向にあります。
また法人以外を取引先としていない企業もあるため、取引先も個人事業主よりも法人化した方が幅が広がります。

3つ目は節税になることです。
何の税金を節税できるかというと、所得税です。
所得税率は累進課税で、所得が高ければなるほど所得税率も上がっていきます。
所得税率は所得が330万円超・695万円以下の税率は20％、695万円超・900万円以下の税率は23%、900万円超・1800万円以下の税率は33%、1800万円超・4000万円以下の税率は40%、4000万円超は45%となっています。
ここに住民税10％がかかります。

一方法人にかかる税金、法人税は所得税ほど税率が細かく設定されていません。
法人税は法人の利益が400万円以下の場合は約21%、400万円超・800万円以下の場合は約23%、800万円超の場合は約34％です。

つまり所得税率の方が法人税率よりも高くなる場合は法人化した方が節税になります。
おおよそ個人事業主として500万円以上の利益が上がっていれば法人化した方が節税になるといえます。

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